半導体材料の誘電率と電気伝導度およびマイクロ波加熱の関係

半導体材料の誘電率と電気伝導度およびマイクロ波加熱の関係

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jemeabulletin/3/2/3_26/_article/-char/ja

誘電体材料のマイクロ波吸収性能は複素誘電率、とくに虚数部分の誘電損率に依存する。マイクロ波プロセスは内部加熱、低温加熱、選択加熱に特徴があり、半導体技術のマイクロ波応用として、プリンテッドエレクトロニクスや各種熱処理などに適用され始めている。マイクロ波プロセスでは、材料の複素誘電率の違いが加熱の善し悪しを左右する。一方、金属やメタマテリアル、高損失材料などでは「負の誘電率」が現れるといわれている 。金属材料はプラズマ周波数 以下で誘電率が負になるというドルーデモデル があるが、マイクロ波加熱性との関係はよく分かっていない。また、金属薄膜や半導体材料のマイクロ波吸収性や加熱特性は世の中にほとんどなく、データが不足している。本研究では、半導体素子のマイクロ波吸収性をデータベース化するために、LED素子の各部位の複素誘電率とマイクロ波加熱性の関係を調査した 。 一方、今まで誘電損率と電気伝導度は正の相関があると言われていたが、誘電体(絶縁体)に比べて半導体や金属では材料の抵抗値が著しく小さくなるため、必ずしもこの関係が成り立つとは限らない。そこで、今回は半導体材料として、種類の異なる Si 基板の複素誘電率をマイクロ波帯で測定し、電気伝導度(抵抗率の逆数)とマイクロ波吸収性の関係を調べた 。



図4. Si 基板の複素誘電率の抵抗率依存性
半導体材料の誘電率と電気伝導度およびマイクロ波加熱の関係